「英語を活かして海外で働いてみたい」「思い切って海外に移住してみたい」
その目的達成の手段として、留学は当たり前にできる時代になりました。
一方で、社会人の皆さんはこんなことを考えてはないでしょうか???
- 仕事が忙しすぎて、英語を勉強する時間が取れない
- 英語を勉強していても、語学力が伸びている実感がない
- 今の会社では、語学を活かしたキャリアに進むことが難しい
かくいう筆者(ぱん)もその1人でした。そんな方におすすめなのが社会人留学。社会人留学は、学生留学と違って、社会人を経験したからこそ得られるメリットがあります。
そして、その一歩を踏み出す勇気さえあれば、社会人留学は誰でも人生を大きく変えられるチャンスに変わります。
今回は、実際に社会人留学を経験した筆者ぱん自身の実体験に基づいて、
20代社会人留学のメリット・デメリット、そして失敗しない方法をご紹介いたします。
- 社会人留学のメリット・デメリット
- 社会人留学で失敗しないためのポイント
この記事を書いた人
- 大学卒業後に大手上場メーカーで4年間勤務(2018年4月〜2022年3月)
- 退職後にスペインで9ヶ月語学留学(2022年4月〜2022年12月)
- 海外の貿易会社に転職(2023年3月〜)
社会人留学のメリット
社会人留学の代表的なメリットは、以下の通りです。
- 仕事から離れて勉強に集中できる
- 工夫と継続次第で大幅な語学力アップが期待できる
- 新たな人脈を形成できる
- キャリアを再設計できる
- キャリアを柔軟に考えられるようになる
それぞれのポイントを解説いたします。
仕事から離れて勉強に集中できる
社会人留学では、朝から晩まで勉強に時間を費やすことができます。
多忙な社会人の方々にとって、「時間」は喉から手が出るほど欲しかったものではないでしょうか。
現地では、日常生活のあらゆる場面が語学学習に大きな貢献をするでしょう。
たとえば、
- 語学学校のクラスメートと休憩時間に話すとき
- レストランやスーパーに行ったとき
- 家でホストファミリーと過ごすとき
など、こうした場面は、学んだ表現を使ってみるチャンスです。
周りの環境を変えることで、今まで以上に勉強に集中できることは間違いありません。
工夫と継続次第で大幅な語学力アップが期待できる
これまで仕事との両立で学習継続が困難だった方、朗報です。
留学でやり方を工夫しながら学習を継続すれば、飛躍的に語学力を伸ばせるチャンスです。
特に、いかに効率良く成果を出すかという考え方は、社会人の方が学生より十分に長けています。
筆者自身も、大学卒業後に独学でスペイン語を勉強しはじめましたが、
社会人留学を通じて、自分自身の語学力アップが工夫と継続によるものであると改めて認識できました。
新たな人脈を形成できる
新しい場所に行くと、新しい出会いがあります。
留学先では、国籍や年齢といった垣根を超えて、たくさんの新しい人と知り合えるチャンスです。
その出会いが、自分の人生に好影響を与える可能性があることは言うまでもありません。
私の周りにも、社会人留学中の新しい人脈によって現地就労につなげた方がいらっしゃいました。
こうした機会も、社会人留学がなければ存在しなかった機会です。
新しい人脈で、新しいチャンスが生まれるのも社会人留学ならではの魅力です。
キャリアを再設計できる
社会人留学の魅力は、何と言ってもキャリアを再設計できるチャンスがあることでしょう。
留学後のキャリアは、
- これまでの経験を活かした業種や職種への転職
- まったく別業界や別職種への転職
- 留学先の大学院への進学
などさまざまです。退職後すぐの転職と違って、次に転職するまで時間がたくさんあります。
だからこそ、留学は自分自身のやりたいことをしっかりと見極めるのにちょうど良い期間です。
筆者自身も留学期間を活かして、キャリアを再設計・転職に繋げることができました。
この点は、学生留学にもない魅力のひとつです。
キャリアを柔軟に考えられるようになる
今や、ひとつの企業で働きつづきけてキャリアアップすることだけが、正解ではありません。
近年、日本でも「リスキリング」という言葉が注目を集めています。
人生100年時代、年齢に関係なく、やりたいことに挑戦することが大切なのです。
留学先では、年配で留学に挑戦している方もいらっしゃいます。
バックグラウンドの異なる方との関わりで、自分のキャリアを柔軟に考える視点が生まれることは間違いありません。
社会人留学のデメリット
一方で、社会人留学にはデメリットも存在します。
代表的なデメリットは、以下の通りです。
- たくさんの費用と時間がかかる
- キャリアにブランクができる
- 期待した効果が得られない可能性がある
それぞれのポイントを解説いたします。
金銭的、時間的な負担がかかる
留学となると、金銭的、時間的な負担は避けられません。
社会人の場合、留学前の働いている期間中に留学資金を貯めていくケースが多いです。
したがって、留学期間や留学内容によっては数年間に渡って貯金しつづける必要があります。
※奨学金や親族の援助など特別な場合を除く
また、時間的な負担で家族や仕事にも影響を及ぼす可能性があることは十分に考慮すべき点です。
キャリアにブランクができる
社会人留学では、今の仕事を手放した上で、今後のキャリアを再構築する方がほとんどです。
そのため、社会人留学中はキャリアにブランクができてしまいます。
大学で休学や留年をされた方はイメージしやすいのではないでしょうか。
企業の採用担当によっては、このブランクをプラスと捉えない方もいます。
ただ、このデメリットは年齢や業種などによって判断が分かれる点のため、過度に気にしすぎる必要はありません。
期待した効果が得られない可能性がある
メリットの「工夫と継続次第で大幅な語学力アップが期待できる」の逆で、期待ほど成果が上がらない可能性もあります。
本人の学習意欲に起因する場合が大きいですが、語学学校だけの授業で語学力アップを目指すのは難しいのが現状です。
特に現地に来てから勉強を始めた方、大きな目標を設定されている方は要注意です。デメリットとして、きちんと認識しておかなければなりません。
社会人留学で失敗しないためのポイント
これらメリット・デメリットを踏まえて、
社会人留学で失敗しないポイントを、筆者の経験談も含めて解説いたします。
失敗しないポイントは、以下の通りです。
- 留学の目的とゴールを明確にする
- 留学経験者の意見を参考に、留学先を選定する
- できるだけ生活資金を貯めておく
- 最適な留学期間を設定する
- 「自分ルール」を決めて実行する
- 留学後のキャリアも同時に考えて準備する
それぞれのポイントを解説いたします。
留学の目的とゴールを明確にする
留学は、あくまで手段でしかありません。
キャリアアップのため、キャリアチェンジのため等々、目的やゴールは人それぞれです。
「何のために留学をするのか」「留学を経て何を達成するのか」の2点を留学前に明確にしておきましょう。
この点を明確にすることが、留学成功のカギになり、日々の取り組みを支えるバックボーンになります。
言い換えれば、これらが明確でない限り、留学は始まりません。
私の場合、単純な語学力アップだけでなく、将来のキャリアチェンジも視野に入れて留学をすることを決めました。
留学経験者の意見を参考に、留学先を選定する
留学先をどこにするかは、よく考えて決めましょう。
同じ国であっても、訛り、会話速度、使われる言葉に地域差があります。
たとえば、東京と青森で訛りが大きく違うのと同じようなことが、諸外国でも起こります。
基本的に、訛りが強い地域は留学先としては不向きです。
相手の話すことを理解するのにかなりのエネルギーを使ってしまい、それだけで自信を失ってしまう可能性があります。
筆者自身も留学先は訛りの強い地域だったため、慎重に選ぶべきだったなと感じました。
したがって、その地域に特別な思い入れがある場合を除いて、できる限り自分の語学学習に適した場所を選ぶことが大切です。
とはいえ、行ったことない国・地域の情報をネットだけで調べるのは困難です。
留学経験者や長期滞在者などの意見も参考にすると良いでしょう。
できるだけ生活資金を貯めておく
現地の生活資金として使う貯金は多ければ多いほどよいです。
現在のような世界的なインフレによる物価高は、誰にも予想ができません。
2022年に留学した筆者も、長引く円安で貴重な貯金(円資産)を、驚異的な速さで食いつぶす羽目になりました。
現地でアルバイトするのも一案ですが、国によっては留学生を正規で雇用するのが難しく、すぐに雇用先を見つかるケースは稀です。
基本的に、留学前にできる限りの貯金をしていく方が良い点は頭に入れておきましょう。
最適な留学期間を設定する
留学目的や留学時点の習熟度によって、自分で最適な留学期間を検討する必要があります。
たとえば、すでに十分な語学力を有している方が、丸1年も語学学校に通う必要はないでしょう。
しかし、語学学校+大学院進学であれば、丸1年以上の留学期間が必要です。
学校の授業料自体も決して安くないケースが多いため、どの程度あれば事足りるかも、周りの経験者の方にも相談されることをおすすめいたします。
「自分ルール」を決めて実行する
留学中、自分自身のモチベーションが変化する場合があります。
そこで大事なのが、「自分ルール」を決めて実行しつづけることです。
この点を意識すれば、留学生活がさらに充実したものへと変化していきます。
筆者自身、スペイン留学中は英語を話さないこと、語学学校以外の友人と付き合うことの2点を特に意識していました。
この意識のおかげで、留学の目的を達成することができました。
留学後のキャリアも同時に考えて準備する
社会人留学では、その先のキャリアを見据えて行動することが大事です。
この視点は、留学目的やゴールを考える段階で一緒に考えておく方が良いでしょう。
最初からすべてを具体的に決めることは不可能です。
おおよそのプランでも決めておくと、留学期間を活かして準備に取り組めることでしょう。
筆者は、スペイン留学後はスペイン語圏でキャリアを築きたいと考えていました。
最終的に、留学中に転職活動を行い、無事目標を達成できました。
これも、留学前に考えて行動していたおかげで、非常にスムーズに準備できました。
まとめ:社会人留学はキャリアのゴール達成のために有効!
以上が、社会人留学のメリット・デメリット、そして失敗しない方法をご紹介いたしました。
社会人留学だけでなく、どんな決断にもメリットとデメリットがあります。
しかし、そのデメリットを上回るだけのメリットがあって、キャリアのゴール達成のための一手段として非常に効果的だったと、留学を終えた筆者自身も今強く感じているところです。
誰にでもできる決断ではありませんが、皆さん自身も社会人留学を通じて、キャリアの大事なゴールを達成されることを切に願っています。
その決断を後押しできれば、筆者としてもこれ以上の喜びはありません。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう。
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