- 留学準備って具体的に何をしたらいいんだろう?
- 留学準備で失敗したくないなあ
と考える方、その気持ちよくわかります。
かくいう筆者ぱんも、スペイン留学前は何を準備すればいいかわからず困りました。結果的に、自分でいろいろと調べながら準備したもののいくつかの失敗を経験しました。
今回は、そんなぱんの実体験に基づいて、
留学準備の失敗エピソードと渡航前にやっておいてよかったことを事例付きでご紹介いたします。
- 留学準備の失敗エピソード
- 留学準備でやっておいてよかったこと
この記事を書いた人
- スペインに社会人留学(2022年4月〜12月)
- 海外の貿易会社で外国人と勤務(2023年3月〜)
留学準備の失敗エピソード7選
訛りの強い留学先で自信を失った
ぱんのスペインの留学先は、温暖な気候など「過ごしやすさ」を優先して選びましたが、今考えると留学先として不向きでした。
なぜなら、訛りが強い+会話速度が極端に早いが原因で自信をなくして、学習のモチベーションが停滞してしまうことが何度もあったからです。
留学前に1年ほどスペイン語を勉強しており、基本的なコミュニケーションは問題なく取れているつもりでしたが、実際はまったく逆で本当に苦労しました。
語学力が伸ばせるかどうかは、いかに自信を持って話そうとするかが大事だと考えます。
最適な留学先を慎重に検討するために、周囲の留学経験者に助言を求めるべきでした。
失業手当が受け取れなかった
失業手当は、留学中の生活資金として大切です。
ぱんは3月末退職(3月中旬最終出社)+3月末渡西で留学、失業手当が受け取れませんでした。
失業手当の受給には、無職として一定の就職活動期間を設ける必要がありますが、退職〜渡航に時間がなく、その期間を設けることができなかったことが原因です。
職業安定所(ハローワーク)で給付申請したところで気づいたため、事前のリサーチ不足でした。
退職後に留学して失業手当を受け取る場合、退職〜渡航は少なくとも1ヶ月空けた方が良いでしょう。
光熱費解約が未完了で追加料金を支払った
初歩的なミスですが、アパート退去時の光熱費の解約を忘れずに行うことが必要です。
ぱんは電気とWiFiを抱き合わせたプランに加入、WiFi解約=電気解約と思い込んでいました。
しかし、実際はそれぞれ個別に解約が費用で解約連絡が漏れていたため、退去後も3ヶ月ほど追加で請求され支払う羽目になりました。
当たり前の話ですが、アパート退去時に必要な作業はよく確認して実行しましょう。
住民税の支払督促がきた
行政手続きは慎重に、かつ確実に行いましょう。
ぱんは留学に行くにも関わらず、納税管理者(本人の代わりに納税する人)も決めずに放置した結果、期限までに納付できず罰則の延滞金込みで支払いました。
会社員の場合は毎月の給料から天引きで徴収されますが、会社に属さない場合は銀行口座からの引き落としなどで、自分で納付しなければなりません。
住民税は、毎年1月1日現在で日本に住所がある場合、前年の所得に応じて課税される仕組みです。
退職後に留学する場合、住民税をどのように、いつ支払うかを確認しておく必要があります。
よくやり方がわからない場合は、各自治体や周りの家族や友人にご相談されることをおすすめします。
クレカのキャッシングが使えなくなった
海外でもキャッシュレス化は進んでいますが、万一に備えて留学中もキャッシュの用意が必要です。
手持ちのクレジットカード(クレカ)で現地のATMでキャッシュを下ろすと、手数料も少なくて済みます。これがいわゆるキャッシングです。
ぱんは、クレカを2枚持っていましたが、キャッシング機能のついたカードは1枚だけでした。
また、その1枚も留学中に総量規制による借入制限に引っかかり、最終的にキャッシングが停止されました。(=手持ちの日本円キャッシュがないため、キャッシュを手に入れる方法が事実上ゼロとなった)
在職中に、手持ちのクレカにキャッシング機能を追加 or キャッシング機能付きのクレカを新しく作りましょう。留学中は無職のためどちらもできないので要注意。
海外送金ができなかった
海外送金のアカウントも、留学前に準備しておくべきでした。
日本円からの海外送金ができれば、現地の支払いに対してもっと柔軟に対応できていたはずです。
留学中にWiseアカウントの取得・送金を試みましたが、本人確認にマイナンバーカード(マイナカード)が必要だったため失敗しました。(海外転出届の提出でマイナカード失効)
幸いクレカ決済やキャッシングによる現金支払で対応して大事に至りませんでしたが、マイナカード失効前に準備した方が現地支払をスムーズに対応できていました。
留学保険の加入範囲を大きく見積りすぎた
留学保険は加入が必須ですが、どこまで加入するかは慎重に見極めましょう。
保険に余分にお金をかけると、現地の生活資金がそれだけ目減りしてしまいます。お金に余裕がある場合は気にする必要はありません。
ぱんも留学保険の保証範囲を大きく見積りすぎたため、留学終盤に生活資金が枯渇しかける結果となりました。
留学経験者や家族に相談して、最適なプランを検討して決めることをおすすめします。
個人的には、最低限の保証範囲に留めておくのが無難です。あくまで保険であることをお忘れなく。
留学準備でやっておいてよかったこと9選
運転免許の期間前更新
運転免許を期間前に更新したことで、失効せずに済みました。
留学期間や運転免許の有効期限によりますが、長期留学の場合は期間前更新を検討すべきです。
有効期限から3年以内であれば、留学中に失効しても帰国後に更新できますが、出入国日の証明が必要など多少面倒なため、期間前更新をしておいた方が良いでしょう。
期間前更新をした場合、更新日から誕生日までを1年にカウントされて、有効期間が通常よりも短くなる点に注意する必要があります。
マイナンバーカードの受取
マイナカードの取得も、留学前にしておいてよかったことのひとつです。
おかげで、デジタルのワクチン接種証明書を発行することができました。これがなければ、検疫手続きも紙の発行が必要で、印刷などの無駄な作業を省くことができなかったはずです。
今後の行政手続きはマイナンバーカード対応が普及していく予定で、2024年5月には海外在住の非居住者も取得可能になります。※2023年2月現在、非居住者は取得不可のため要注意
運転免許証との統合や確定申告のオンライン化など、マイナカードがないと将来的に不便が増えるため、日本居住中に取得しておいた方が望ましいでしょう。
資格取得
語学留学の成功可否は、事前の基礎勉強が大きく関わっています。
基礎勉強は留学前に済ませて、留学中は現地人とのコミュニケーションなどアウトプットに重点を置く方が良いでしょう。日本でできる語学学習を留学先で行うのは意味がありません。
基礎勉強の理解度を図るため、留学前の資格取得がおすすめです。資格取得は語学レベルを客観的に把握する指標となり、スムーズに留学を開始するのに役立ちます。
ぱんも、スペイン留学前にDELE A2(初級レベル)を取得しました。このおかげで、留学開始時点でB1(中級レベル)のクラスから受講することができました。
株の売却
留学生活は想像以上にお金がかかり、貯金もすぐに減っていきます。
留学中にお金がショートしないよう、まとまった生活資金を柔軟に準備することが大切です。そのひとつの方法が、手持ちの資産売却によるキャッシュ確保です。
ぱんは、在職中に買った持株をすべて売却しました。留学中も、円安や物価高で出費がかさんだため、この株売却がなければ貯金はもっと早くなくなっていました。
留学前にできる限り貯金して、計画的に準備しましょう。
海外転出届の提出
長期留学の生活資金を確保すべく、海外転出届を提出しておいて正解でした。
海外転出届を出して非居住者になると、国民年金、国民健康保険、住民税の支払いが免除されます。(住民税は翌年の支払分が免除、国民年金も将来の受給額減少)
任意で支払継続可能ですが、こうした出費は貯金頼りの留学生活で確実に大きな痛手になるため、提出しておいた方が無難です。
海外転出届の提出で、マイナカードが失効する点にはご注意ください。代替案として、海外転出届の提出前に、マイナカードを作成して必要な行政手続きを行うとスムーズです。
郵送物の住所変更
意外と見落としがちですが、郵送物の住所変更は必ず行いましょう。
日本留守中は行政関連の重要書類が届くことが多く、変更し忘れると大変です。知らない人に自分の郵送物が届くことは、個人情報保護的にも良くありません。
アパート退去前の変更がベストですが、未変更の方は日本郵便のHPからサクッと登録しちゃいましょう。5分で終わります。
アプリとスマホ画面の整理
留学前に必要アプリと不要アプリを仕分け・断捨離、加えてスマホ画面を整理しましょう。
留学中によく使用するアプリを、ホーム画面の1番アクセスしやすい位置に変更すると何かと便利です。
また、留学中に使わないアプリは、アンインストールすることをおすすめします。たとえば、日本でしか使えないアプリ(決済系や行政系など)はお役御免です。
留学先によって必要アプリが変わります。どのアプリをインストールかは、同じ留学先の経験者のブログやYouTubeなどを参考にすると良いでしょう。
ぱんのスペイン留学で、実際に便利と感じたアプリと不要なアプリは別記事でまとめて紹介いたします。そちらをご参考ください。
ノートパソコンの購入
ノートパソコンを購入したおかげで、作業効率が大幅に上がりました。
たとえば、語学学校の宿題、履歴書やCVの作成、ブログ記事執筆などです。もともと持っていたタブレットでこうした作業はできませんでした。
デスクトップパソコンの代わりにノートパソコンを使うことで、持ち運びも楽になり、いつでもどこでも使える重要ツールとして活躍しています。
タブレットは動画視聴、ノートパソコンは資料作成や記事執筆で棲み分けができて利便性が上がりました。是非購入を検討すべきツールです。
ブログの開設
ブログを開設したことも、個人的に留学準備でやっておいてよかったことです。
最初は留学中の記録を書く雑記ブログの形式で始めて、日々感じたことを記録して振り返る備忘録として役立ちました。最終的に、この特化ブログを始めるきっかけにつながったものです。
ぱんの社会人留学は将来的な海外移住を前提にしたステップで、今後の選択肢を広げるべく留学中に語学勉強以外にもトライしたいと考えていました。
結果、ライター業にチャレンジする道をこじ開けてくれました。
まとめ:致命傷を負う失敗だけは絶対にしないことが大切!
以上、留学準備の身の回りの失敗エピソードとやっておいてよかったことをご紹介いたしました。
いろいろと失敗を経験しましたが、その多くが事前にきちんと準備すれば回避できた事例でした。社会人留学を終えて今感じるのは、皆さんに同じ失敗をしてほしくはないということです。
未知なる挑戦に失敗はつきものですが、致命傷だけは絶対に負ってはいけません。最善の準備を尽くして、充実したキャリアアップやキャリアチェンジにつながる社会人留学になることを願っています。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう。
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